不動産の任意売却とは何か？任意売却の流れとメリットについて

不動産の売却にはいくつかの売却方法があります。
そのうちの1つに任意売却という売却方法があります。
一般的に売却するのとは違い、住宅ローンの支払いが難しくなってしまった際におこなう売却方法です。
ここでは、任意売却とはどのような売却方法なのか、任意売却を利用するメリットとデメリットや売却が完了するまでの流れについて解説していきます。
埼玉県坂戸市・日高市・東松山市にて不動産の売却をご検討中の方にとって参考になる記事となっていますので、ぜひ確認してみてください。

不動産の任意売却とは何か

任意売却とは、住宅ローンを利用して不動産を購入した方が、事情により支払いが困難となってしまった場合に金融機関の許可を得て、不動産を売却するという方法です。
通常、住宅ローンが支払えなくなってしまった場合には、抵当権によって金融機関によって差押えられてしまいます。
そのため、売却する際には不動産に付いている抵当権を抹消しないと売却することはできません。
この抵当権は、住宅ローンを完済するか、繰上げ返済をすることで抹消することができます。
売却金額や自己資金によって、抵当権が抹消できるのであれば特に問題はありませんが、売却金額でも抵当権を抹消できない場合に、金融機関に許可をもらって売却をするのが任意売却による売却方法です。
そのため売却金額は金融機関とも協議が必要となりますので、この点も通常の仲介による売却とは異なる点とも言えます。
もし、売却金額が残債に届かなかった場合には、金融機関と協議をして、無理のない範囲による返済方法を決めていきます。

競売との違い

不動産の売却には、もう1つの売却方法があります。
それが競売による売却です。
競売とは、任意売却と同様にローンの支払いを滞納してしまい返済が困難となってしまった場合に起こる売却方法です。
任意売却との大きな違いは、売却の決定権利者が裁判所にあるという点です。
住宅ローンの滞納によって、金融機関が抵当権を行使して裁判所に申し立てます。
その後、裁判所から競売開始の通知が自宅に届き、競売が決定します。
このように売主本人の意思による選択権はなく、裁判所が権利を持っています。
そのため、売却価格や売却スケジュールも裁判所による決定となります。
また、早期に売却して金銭を回収する必要があるため、任意売却や通常の売却と比べて価格が2～3割ほど安く売却されます。
もし、残債が残ってしまった場合には、任意売却とは違い売却後に一括返済が求められますので、注意が必要です。

不動産の任意売却のメリットとデメリットとは

住宅ローンを組んで購入したが返済ができなくなってしまい、売却をする結果となるのが任意売却ですが、この売却方法にもメリットやデメリットがありますので、解説していきます。
メリットやデメリットを理解しておくことで、任意売却による売却のほうが良いケースもありますので、よく確認しておきましょう。

任意売却のメリット

任意売却には以下のようなメリットがあります。
市場価格に近い値段で売却できる
任意売却では、通常の仲介による売却と同様に売却することによって、市場価格と同様に売却することができます。
不動産を売却するのであれば、残債分は返済しておきたいなどあると思います。
そのときの不動産の価値に沿って、金融機関と協議をして売却価格を決定できる点が大きいです。
競売の場合には、裁判所によって売却価格を決定されてしまい、かつ2～3割も相場よりも下がってしまいますので、この点は大きなメリットと言えるでしょう。
残債分を分割返済できる
一番の理想は、売却時に残債分も消化できることですが、相場価格が足りず残債が残ってしまうケースもよくあります。
任意売却の場合は、残債も金融機関と協議の上、返済期間や返済金額を設定することができ、生活に無理のない範囲で返済していくことができます。
かつ、抵当権も抹消できますので、安心して売却することができます。
しかし、競売の場合には、分割返済ではなく一括返済を要求されますので、売却後も苦しい状態となってしまいます。
持ち出し金が不要
通常の売却では、仲介手数料や登記費用など売却に関する費用が必要となります。
しかし、任意売却の場合には、売却の代金から諸費用を引いて売却することができるため、売主が自己資金を支払う必要がありません。
そのため、自己資金がなくても売却することが可能となります。

任意売却のデメリット

任意売却には以下のようなデメリットもあります。
精神的負担を負う
任意売却が認められるのは、住宅ローンの支払いの滞納が数ヶ月続いたときです。
この期間は、金融機関から督促が届きます。
また、ローンを組む際に設定した連帯保証人にも同様の督促が届き、身内にも迷惑をかけてしまったりしますので、数ヶ月間の精神的負担がかかります。
また、任意売却をする際には、連帯保証人や連帯債務者の同意が必要なため、支払いが難しくなってしまった経緯や現状などをしっかりと説明して同意を得ないといけないことも精神的負担が大きいかもしれません。
ブラックリストに載る
ローンやクレジットの支払いを滞納してしまうとブラックリストに載ってしまうのはご存知かもしれません。
任意売却になるまでには数ヶ月の滞納があるのが前提のため、ブラックリストに載ってしまいます。
このような状態になると、今後住宅ローンなどの大きなローンを組む際に5年程度は組むことが難しくなってしまいます。
今後大きな買い物を予定している場合には、滞納しないように気をつけたほうが良いでしょう。
任意売却というのが周りに知られてしまう
競売のように差押えとはっきりと明示されることはありませんが、売却をする際には、必ず買主に任意売却であることを伝える必要があります。
そのため、不動産を探している方から任意売却の家という形で周知されてしまいます。

不動産を任意売却するときの流れとは

任意売却による売却の流れは、売却活動からは通常の不動産売却と同じですが、その前の流れが少し異なります。

督促状が届く

支払いを滞納していると金融機関から電話やメール、ハガキなどで督促状が届きます。
通常、支払いの滞納が6か月続くと分割支払いの権限を失うこととなります。

相談する

不動産会社に任意売却になりそうな旨を相談します。
そして、売却価格を査定して、どのくらいの金額で売却ができそうか見込みを立てておきます。

債権者や連帯保証人へ相談

債権者となる金融機関に任意売却をおこなうことの同意を得る必要があります。
そのため、査定額を参考に任意売却としてもらえるかどうかの相談をしにいきましょう。
任意売却とするには、連帯保証人や連帯債務者への同意も必要なため、同時に相談し許可をもらうようにしておきましょう。

売却開始～引き渡し

任意売却による売却が認められたら、通常の仲介による売却と同様に売却活動が進められていきます。
少し違う点としては、決済後も残債が残るケースがほとんどのため、決済後にどのように支払いをしていくかの手続きが別途で必要となってきます。

まとめ

一番は通常の仲介で売却できることが良い状態ではありますが、支払いが困難になってしまった場合でも任意売却することができます。
任意売却の流れやメリット、デメリットなどの内容について知っておくことで、売却後の返済計画もたてることができるでしょう。
競売よりも市場に近い金額で売却することもできるため、早めの段階で債権者や不動産会社に相談するようにしましょう。
モモホームズでは、任意売却含め、不動産の売却に関して力になりますので、埼玉県坂戸市や日高市、東松山市にて売却を検討中の際は、ご遠慮なくお問い合わせください。